テラ・アニマの世界へ、ようこそ。 前回の序章では、皆さんが転生するかもしれない、広大で神秘的な世界をご紹介しました。
今日からは、いよいよその世界に生きるキャラクターたちの、よりパーソナルな物語を紡いでいきたいと思います。 シリーズ第一話の主役は、アストリア王国の若き守護騎士、**守護ライオンの「レオ」**です。
完璧な騎士の、知られざる素顔
アストリア王国の民で、その名を知らない者はいません。 「王家守護騎士団」の若きエース、レオ。 その姿は、民衆の目に「完璧な騎士」そのものとして映っています。
代々王家に仕える騎士の家系に生まれた彼は、幼い頃に父を亡くした悲しみを乗り越え、誰よりも厳しい修行を自らに課し、王国一の盾となることを誓いました。その剣技は華麗で、どんな時も仲間を守るために最前線に立つ姿は、まさに物語の主人公。
しかし、そんな完璧に見える彼も、鎧を脱げば一人の若者です。 真面目すぎるあまり、少し頭が固く、冗談が通じないこともしばしば。宮廷での華やかなパーティーよりも、一人で剣の素振りをしている方が落ち着く、不器用な一面も持っています。
そんな彼が、なぜかいつも一緒にいる仲間たち。今日は、レオの周りに自然と集まってきた、個性豊かなキャラクターたちとの関係性をご紹介しましょう。
レオを支える、アストリアの仲間たち
首都アストリアで、レオはひょんなことから、出身も性格もバラバラなメンバーと行動を共にすることになります。
- 癒しの「アルパカメイジ」（パーティの良心） レオが任務で無理をして怪我をするたびに、「もう！無茶しちゃダメですよ！」と呆れながらも、優しく彼を癒すのがアルパカメイジの役目です。彼女の穏やかな存在は、常に気を張っているレオにとって、唯一心が安らげる木陰のようなもの。二人の間には、言葉にしなくとも深い信頼関係が築かれています。
- 気まぐれ「クロネコウィッチ」（素直じゃない魔法使い） 「馴れ合うつもりはない」が口癖の、一匹狼の魔女。レオの「正義！」という実直さを小馬鹿にしながらも、彼が本当にピンチの時には、いつも絶妙なタイミングで現れては、強力な魔法で助けてくれます。レオのまっすぐな瞳が、なぜか少し苦手なようです。
- お宝ハンター「フェネック」＆魔法剣士「コンすけ」（問題児コンビ？） 首都の市場で怪しげな地図を手に入れては騒ぎを起こすフェネックと、それを面白がって煽るコンすけ。レオは騎士団として、彼らが起こすトラブルの後始末をさせられることもしばしば。「君たち、少しは自重してくれ…」と頭を抱えるのが日常ですが、いざ冒険となれば、その突破力と知恵は、誰よりも頼りになることをレオは知っています。
遠い地から注がれる、三つの視線
レオの存在は、アストリア王国の外にも、様々な形で影響を与えています。
- 夢見る「ユニコーンサモナー」（憧れの王子様） 霧の谷に住む彼女にとって、遠いアストリアの「守護騎士レオ」は、吟遊詩人が歌う物語の中の王子様そのもの。いつか会える日を夢見て、今日も星に祈りを捧げています。
- 飛翔ドラグーン「リルドラ」（一方的なライバル） 「大陸一」の称号は、このボクのものだ！と、誇り高きリルドラは一方的にレオをライバル視しています。まだレオ本人に会ったことはありませんが、彼の活躍の噂を聞くたびに、対抗心を燃やして修行に励んでいます。
- 忠犬サムライ「シバマル」（言葉を交わさぬ好敵手） そして、東方のヒノモト皇国には、レオが唯一「好敵手」と認めるサムライがいます。かつて、両国の国境で起きた小さな紛争で、二人は刃を交えました。互いの国の正義を背負い、一歩も引かないその剣閃の中で、レオはシバマルの曇りなき忠義の心を感じ取り、シバマルもまた、レオの仲間を守るための無私の剣に敬意を抱いたのです。二人が再び出会う時、物語は大きく動き出すのかもしれません。
いかがでしたでしょうか。 一人の騎士を中心に、これだけ多くの物語が、すでにテラ・アニマの世界で動き出しています。
次回は、レオの好敵手、**ヒノモト皇国の忠犬サムライ「シバマル」**に焦点を当てて、彼が守るもの、そして彼の周りにいるキャラクターたちの物語をご紹介したいと思います。
どうぞ、お楽しみに！
