異世界転生キャラたちの冒険 第14話:処刑場の決闘! 侍の義と道化の涙

shibamaru-damage 異世界転生キャラたちの冒険

テラ・アニマの物語へ、ようこそ。 前回、地下牢獄で出会った陽気な道化師「パロットマイム」の案内で、レオたち一行は城の深部にある処刑場へと急行しました。

そこで彼らが目にしたのは、無数の敵に囲まれ、傷つき倒れた一人の侍の姿でした。

折れない刀、折れない心

「そこまでだ、ヒノモトの侍よ」

処刑場の中央、巨大な断頭台の前で、忠犬サムライ**「シバマル」**は膝をついていました。 彼の愛刀は刃こぼれし、鎧は砕け、体中から血が流れています。しかし、その瞳だけは決して屈することなく、眼前に立つ巨大な処刑人――三つの首を持つ魔獣「ケルベロス・ジェネラル」を睨みつけていました。

「……我が命は、露と消えようとも……我が『義』は、決して折れぬ!」

シバマルは最後の力を振り絞り、刀を構えます。 「愚かな。貴様の魂、この爪で引き裂いてくれるわ!」 処刑人が巨大な爪を振り上げた、その時でした。

「させない!」

レオが飛び出し、盾でその一撃を受け止めます。 「シバマル殿! 助太刀する!」 「レオ……殿……!?」

さらに、コンすけの魔法剣とリルドラの槍が左右から魔獣を牽制し、アルパカメイジがシバマルに駆け寄ります。 「遅くなってごめんなさい! すぐに治療します!」

道化師の「大技」

しかし、敵は処刑人だけではありませんでした。 「侵入者だ! 囲め!」 無数の魔王軍兵士が、四方八方から湧き出してきます。多勢に無勢。完全に包囲されたレオたちに、逃げ場はありません。

その絶望的な状況で、一羽のオウムが、戦場の中央に躍り出ました。 パロットマイムです。

彼は敵の真ん中で、突然、大げさに泣き真似を始めました。 「なんだ、あの鳥は?」「ふざけているのか?」 兵士たちが動きを止めた瞬間、パロットマイムの動きが変わりました。

彼は何もない空間を指差し、そこに「何か」があるかのように、怯える演技を始めたのです。 それは、あまりにもリアルなパントマイムでした。 彼が見つめる虚空に、兵士たちもつられて視線を向けます。すると、不思議なことに、兵士たちの目にも「それ」が見え始めたのです。

それは、燃え盛る炎の幻影。 パロットマイムの**「集団催眠のパントマイム」**です。

「うわああっ! 火だ!」「熱い! 逃げろ!」 実際には存在しない炎に、兵士たちはパニックに陥り、同士討ちを始めました。言葉を使わず、動きだけで相手の脳に直接イメージを植え付ける、彼だけの究極奥義でした。

言葉なき友情

混乱に乗じて、レオたちは処刑人ケルベロス・ジェネラルに総攻撃を仕掛けます。 「今だ、シバマル殿!」 アルパカメイジの回復で立ち上がったシバマルが、一瞬の隙を突いて懐に飛び込みました。

「我が友と、道化の心意気……無駄にはせぬ!!」

シバマルの刀が閃光となり、魔獣の三つの首を同時に斬り伏せました。 轟音と共に倒れる処刑人。幻影の炎に巻かれた兵士たちは、蜘蛛の子を散らすように逃げ去っていきました。

静寂が戻った処刑場。 シバマルは刀を納めると、パロットマイムの前に歩み寄りました。 パロットマイムは、おどけた顔で「一件落着!」というポーズを取ります。

「……礼を言う」 シバマルは深く頭を下げました。 「言葉はなくとも、貴殿の心、しかと届いた。貴殿こそ、真のエンターテイナー……いや、誇り高き戦士だ」

パロットマイムは一瞬きょとんとし、それから嬉しそうに、目元を拭う仕草(パントマイム)を見せました。それは演技ではなく、本当の涙に見えました。

忠義の侍シバマルと、言葉なき道化師パロットマイム。 二人の強力な仲間を加え、パーティは総勢12人となりました。

「さて、これで役者は揃った……と言いたいところだが」 ホークアイが、城の上層階を見上げます。 「この上には、魔王の知識を管理する『禁断の書庫』がある。そこには、アストリアから連れ去られた学者たちが捕らえられているという情報がある」

次回、「異世界転生キャラたちの冒険 第15話:禁断の書庫と、二人の天才」 書庫に捕らえられているのは、ハムケミストとカメレオンラーナー? 知恵と知識のバトルが幕を開けます! どうぞ、お楽しみに!

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